墓相(吉相墓)について~お墓はなぜ?石なのか〜


お墓はなぜ石なのか?
◆『石』には霊が宿る力がある。
◆『石』は朽ちないから(腐らない)。
◆魂は軽く浮遊しているため飛んでいかないように重たい石で封じ込めている。
諸説ありますが、石には神秘的力があるとされています。

人は亡くなると目に見えない精神は天に還り、 肉体のある魂(お骨)は大地へ還ると言われています。
つまり、 お仏壇にあるお位牌に精神の魂、 お墓に肉体の魂が宿るのです。


墓相とは?
『墓相』とは、家相や風水と同じ統計学です。
吉となるよう開運、子孫繁栄が運ばれるお墓の建て方のことです。
墓相を信じる必要はないと思います。が、理にかなっていることもあります。
知識として覚えていて欲しいと思い、ここでは簡単ではありますが
『墓相』について取り上げてみたいと思います。

ご参考までに知っておいていただけると幸いです・・・
親の墓は子(男子がいるなら長男)建てる。
夫婦墓
結婚し夫婦となり男子が産まれ家は代々続いていくという考え。

※墓石正面には夫婦それぞれの戒名(あの世での名前)を刻む。

※生きているうちに自分のお墓を自分で建てることを『寿陵』と言いますが、
墓相学では『寿陵』は良しとしない。寿陵をはじめたのは聖徳太子と言われていますが暗殺説もあるのでなんとも言えません。

※分家は分家でお墓が必要で分家には分家のお墓の建て方がある。
五輪塔を建てる
五輪塔とは50年経ったご先祖様をお祀りする供養塔

五輪塔の『五』が意味すること
空(生命)』『風(呼吸)』『火(熱)』『水(血液)』『地(骨)
五輪塔は、自然界・宇宙を現しているのです。
塔の上から順に『空』『風』『火』『水』『地』の梵字を石の正面に刻んでいきます。

どんなデザイン墓より、デザイン墓なのではないでしょうか。
現在の墓石のかたちとなったは江戸時代に入ってからのことで、それ以前、お墓を建てるというときは庶民も武士も五輪塔を建立していました。日本には現在でもその五輪塔が数多くお祀りされ大切に守られています。

※100年経ったご先祖様は宝篋印塔にお祀りする。
お骨は土に還す
お骨は白いサラシや半紙に包み、土に埋め浄化させる。
※納骨室を石やコンクリートでつくらない。

東南向きに建てる(もしくは東か南向き)
朝日が良く当たる向きに建て気持ちよく過ごしていただきましょう。
例外もありますが、墓地の向きは墓相学で良いと言われている方角に向かってちゃんと造成されているので安心してください。

境界線(縁石)を作る
階段を設ける
※〇〇家の墓所ですよと区別をつけるため境界線(縁石)をつくる。
※縁石の高さは30cm以下とし15cmくらいを理想とする
(※地中との空間を離してはいけない)
あの世とこの世の境が必要という考え。

※玉垣(柵)は作らない=何か人には言えない秘密のある家になるという教え。
三段墓(台二段)
昔ながらのお墓の形です。
墓石上から
『竿石(健康・子孫の繁栄)』『上台(財産)』『下台(不動産)』と3つの構成とします。
墓地は広く墓石は小さく。
正面右側から左へ古いご先祖様の石碑をおいていく。
ご先祖様より少し小さめに建てていくのが良いとされています。
これは人の心の在り方を表しています。

家単位のお墓になってしまっている現在はご先祖様のお墓より大きくなっている方が多いのではないでしょうか。

無駄に大きなお墓を建てたり付属品をつけ、きらびやかにお墓を豪華する必要はないような気もします。
家もお墓も長持ちさせる・お手入れを簡単にするためにはシンプルがお薦めです。
また100年経ったとき古さを感じさせないお墓はシンプルな形です。

石の色目は白
水をよく吸う石
大入れ凸凹加工(※メチ・コーキング・金物なし)
コンクリート基礎にしない
樹木を植えない(※木が養分を吸い取ってしまう)
敷地内に玉石や砂利を敷かない(土のままにしておく)
※草取りや掃除することが供養となると言われています

これらの意味はすべて呼吸ができるように。身動きがとれるようにという 意味です。

昔ながらの大入れ加工
日本の腕利きが良い職人さんが作製すると隙間なくピタリとはまり美しく完成となります。
中国ではできない加工です。
国内加工のお墓は寸法がキッチリと仕上がっているため職人の高低差長短差などを合わせる手間が必要なく施工時間が短いのです。


お地蔵様を建てる
※14才までの子供(逆縁)供養する。
閻魔大王さまはお地蔵様の化身と言われています。地獄の身となって助けてくださるのです。
吉日に石碑を建てる
(※土の神様を怒らせないといことから土用や八専など土をさわってはいけない日がある。その期間内であっても間日など土をさわっても良い日がある。)
写経をおさめる
良いお墓にする。
お墓参りをするということです。
『地蔵本願経』というお経に追善供養をすると1/7が亡き人に回され残りの6/7が供養した人の功徳になるとあります。では、『供養』はどうやるのでしょうか。
お墓掃除・お水・お花・お線香・お供物をとなえ数珠をかけ手を合わせることです。
お墓はこころの拠り所となります
『迷惑をかける』ではなく、親から子へとお墓参りをする姿を繋いでいって欲しいと思っています。

わたし達は、便利な世のなかに生きながら、考えることは将来の不安ばかりです。
面倒だといってきた結果、今、家族がなくなっています。
お墓参りは大切にする心がつくられ、優しい心、 子孫繁栄の源になっていきます。人を大切にすることとっても大切なことです。
家族の絆がつながっていきますように。